全国経済同友会 第3回分権改革委員会が開催されました。
全国経済同友会地方行財政改革推進会議 分権改革委員会(第3回)が12月16日(火)徳島市内ホテルザ・グランドドパレス徳島において開催されました。
徳島県知事 飯泉 嘉門氏と関西広域連合本部事務局長 中塚 則男氏の2名を講師としてお招きし
お2人からそれぞれ講演をいただきました。
出席者は44経済同友会から53名でした。
(分権改革委員会委員長 九州経済同友会 貫 正義 代表幹事) (徳島経済同友会 西宮映二代表幹事)
1 徳島県知事 飯泉 嘉門氏の講演
テーマ「徳島県における地方分権改革の成果と道州制への展望」
(1)地方分権の具体的な成果——「義務付け・枠づけ」廃止、権限委譲
・教育分野—–少人数学級の実現 ・雇用分野——ハローワークと県と一体化
・県行政—–地方自治法改正による組織編成 ・市町村行政——滞納整理機構編成
・「関西広域連合」による広域事務の推進——-徳島は「広域医療」担当、
鳥取県とも東日本大震災では宮城県へ救援実施
ドクターヘリ共同運航など
(2)「政策提言」の実施
・国と地方とは「対等」という「地方分権」の理念に基づき国に対して「政策提言」
本四高速の全国共通料金化、食の「適正表示」
・県の政策が「ジャパン・スタンダード」へ
地域商品券の発行 提案募集制度の導入 国と地方の協議の場の実現
(3)憲法課題の研究
・憲法における「地方自治」規定のあるべき姿とは
・「地方自治の本旨」の明確化———「真の地方分権」とは、国と地方が各々有する「権能」に基づき、
国民の幸福を最大にするための「権限」を分かち合うことにある。
・地方自治体の「立法権」の確立
・参議院を「地方の府」へ
(4)真の道州制像について
・良い道州制と悪い道州制
悪い道州制——–国主導の中央集権型道州制
◎良い道州制——–「地方分権型」
機能—–「独自の立法権」により地域の実情に即した施策の展開
体制—–道州と市町村との2層性、市町村に対しては道州による補完体制
財源—–「地方完結型の税財政体系」を構築
効果—–メリットを実感すること。現行以上のサービス享受
(5)個性を活かした徳島版・地方創生
・課題先進県・徳島県——-①過疎化・人口減少②高齢化③地上デジタル放送④南海トラフ巨大地震
・処方箋
①とくしまサテライト・オフィスプロジェクト
②アクティブ・シニアの活躍
③徳島版「ウーマノミクス」
④次世代林業プロジェクト
・東京一極集中是正に向けて——徳島は宣言する「vs東京」(徳島県知事 飯泉嘉門氏)
2 関西広域連合本部 事務局長 中塚 則男氏の講演
テーマ:「関西広域連合の現状と課題」
(1)関西広域連合の設立の経緯
(2)関西広域連合の仕組み
(3)実施事務
(4)関西広域連合のこれまでの取組
・広域事務 ・企画調整事務(広域課題への対応)
(5)関西広域連合のこれから
・国の事務・権限の移譲 ・目指すべき関西の将来像
(関西広域連合本部 事務局長 中塚 則男氏)
*お2人からは、道州制を考える祭の貴重なお話を伺いました。
この後、若干の質疑応答・意見交換があり、多くの方が質問と意見を出され、時間が足らなかったようです。